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祖父の引き出しから、東京オリンピックの記念の物がいくつか出てきました。硬貨なのかメダルなのか、どう違うんですか?
いちばんの違いは、お金として使えるかどうかです。記念硬貨は額面で使える法律上のお金で、記念メダルはお金ではないんですよ。
記念の品が何枚も出てくると、どれが硬貨でどれがメダルか、ぱっと見では分かりにくいですよね。
結論から言うと、記念メダルと記念硬貨の違いは「額面があって法律上のお金かどうか」です。この記事では、見分け方と、売る時に気をつけたい違いをお伝えします。
記念メダルと記念硬貨は何が違う?
記念硬貨(記念貨幣)は、法律で決まった通貨で、額面の金額で使えます。記念メダルは額面が無く、お金ではありません。
造幣局は、貨幣についての説明で「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」を紹介しています。この法律では、通貨は「貨幣及び…日本銀行が発行する銀行券」とされています。
さらに「貨幣の製造及び発行の権能は、政府に属する」と決められていて、実際に作る仕事は造幣局が担っています。記念貨幣も、この貨幣の一つなんです。
- 法律で決まった通貨
- 額面の金額が入っている
- 発行はその都度、閣議で決まる
- 額面の金額で使える
- 通貨ではない
- 額面が無い
- 造幣局や民間の業者が作る
- お金としては使えない
造幣局は、自分たちが作った記念メダルの販売ページにも、はっきりこう書いています。
2021年の500円バイカラー・クラッド貨幣発行記念メダルでは「この製品は貨幣ではありません。」です。
2025年のEXPO2025記念貨幣発行記念メダルでも「この製品は記念貨幣ではありません。」と書かれています。
造幣局の製品の区分でも、記念メダルは貨幣とは別の「金属工芸品」に入っているんです。
| 比べること | 記念硬貨 | 記念メダル |
|---|---|---|
| お金として | 法律で決まった通貨 | 通貨ではない |
| 額面 | ある(100円・1,000円・10万円など) | 無い |
| 作る所 | 造幣局(政府の権限) | 造幣局のほか民間の業者も |
| 使えるか | 額面の金額で使える | 使えない |
| 値段の土台 | 額面と、収集品としての評価 | 含まれる金・銀の量と、記念品としての評価 |
記念硬貨と記念メダルは、作られ方も違う
記念硬貨の発行について、造幣局は「その行事(事業)に記念貨幣の発行がふさわしいかどうかを考えて、その都度、閣議で決定されます」と説明しています。国が一つずつ決めて出すお金なんです。
一方、造幣局が作る記念メダルは「金属工芸品」です。造幣局は、閣議決定により「公共性の高い金属工芸品に限り受注できる」と案内しています。
記念メダルは、造幣局のほかに民間の業者も作っています。だから同じ行事の名前が付いていても、作った所や素材が違うメダルが何種類もあることがあるんです。
同じ行事に記念硬貨と記念メダルの両方がある
東京オリンピックの物だから、全部同じ種類だと思っていました。
そこが分かりにくいところなんです。大きな行事では、国が出す記念硬貨と、記念メダルが別々に作られていることが多いんですよ。
東京オリンピック、EXPO’70、札幌オリンピック、御在位記念などでは、同じ行事に記念硬貨と記念メダルの両方があります。名前が似ていても別物です。
1964年の東京オリンピックの時には、国会で記念貨幣について「記念メダルと通貨の両方の性格を持っておる」かという質問も出ています。記念メダルを出した資金財団の事務局長は、「大蔵省のほうの記念コインのほうは、実は私ども関係いたしておりません」と答えています。
つまり、記念メダルと記念硬貨は、出したところからして別だったんです。主な行事の記念硬貨を、造幣局と財務省の一覧から並べてみます。
| 記念行事 | 記念硬貨(額面・素材) | 年銘 | 同じ行事の記念メダル |
|---|---|---|---|
| 東京オリンピック | 1,000円銀貨(銀925)・100円銀貨 | 昭和39年 | 金(18金)・銀・銅のメダル |
| 日本万国博覧会 | 100円白銅貨 | 昭和45年 | 白金・金・銀・銅のメダル |
| 札幌オリンピック | 100円白銅貨 | 昭和47年 | 造幣局製の記念メダル |
| 沖縄国際海洋博覧会 | 100円白銅貨 | 昭和50年 | 記念メダルの仕様は未確認 |
| 天皇陛下御在位50年 | 100円白銅貨 | 昭和51年 | 造幣局の記念貨幣発行記念メダルなど |
| 天皇陛下御在位60年 | 10万円金貨・1万円銀貨・500円白銅貨 | 昭和61年 | 記念メダルの仕様は未確認 |
| 青函トンネル開通・瀬戸大橋開通 | 各500円白銅貨 | 昭和63年 | 記念メダルの仕様は未確認 |
東京オリンピックの1,000円銀貨は、財務省の一覧で直径35.0mm・20.0gとされています。100円銀貨は22.6mm・4.8gです。
東京オリンピックの記念硬貨とメダルの違いは東京オリンピック記念1000円銀貨・100円硬貨とメダルの違い、万博はEXPO’70の100円記念硬貨と記念メダルの違いで詳しく紹介しています。
皇室の記念は「奉祝メダル」に気をつけて
天皇陛下の御在位や皇室の慶事の記念には、民間の業者が作った奉祝メダルも多く出回っています。宮内庁は1980年の国会で、こうしたメダルを規制する法令は無く、宮内庁が了承を与えたものでもないと答えています。
例えば「御在位60年記念」と書かれた金色の物でも、10万円金貨の記念硬貨なのか、民間の奉祝メダルなのかで正体がまったく違います。本体に「10万円」の額面が入っているかを、まず見てみてください。
奉祝メダルは、同じ名前でも純金・純銀・銅・金メッキなど色々な素材の物があります。刻印と重さを確かめてから、店で見てもらうのが近道です。
「記念貨幣発行記念メダル」はメダルの方
ややこしいのが、造幣局の「記念貨幣発行記念メダル」です。名前に「貨幣」と入っていますが、記念硬貨が出たことを記念して作られたメダルなんです。
造幣局の年史には、昭和51年の昭和天皇御在位50年記念貨幣の発行から、記念貨幣が出るたびに発行記念メダルを作っていると書かれています。1982年の500円白銅貨幣の時にも、発行記念メダルが作られました。
| 名前 | 正体 |
|---|---|
| 〇〇記念貨幣 | 記念硬貨(額面あり・使える) |
| 〇〇記念貨幣発行記念メダル | 記念メダル(額面なし・使えない) |
| 〇〇貨幣セット | 硬貨のセット(中の硬貨は使える) |
詳しくは記念貨幣発行記念メダルとはで紹介しています。

手元の物が記念硬貨か記念メダルか見分けるには
まず「〇〇円」という額面の金額が入っているかを見ます。額面が無ければ記念メダル、あれば記念硬貨と考えて、ケースや箱の表記で確かめます。
バイセルも記念硬貨の説明で、「記念メダルには額面が記載されておらず、貨幣として使うことができないという点で記念硬貨とは異なっています」と書いています。額面は、いちばん分かりやすい目印なんです。
- 表と裏に「〇〇円」の額面があるかを見る
- ケースや箱に「記念貨幣」「記念メダル」のどちらが書いてあるかを読む
- 「発行記念メダル」と書いてあれば、硬貨ではなくメダルと考える
- 縁や裏にK18・SV925などの刻印があるかを確かめる
- 直径と重さを測り、メモしておく
大きさや色だけでは決められない
記念硬貨にも記念メダルにも、金色・銀色・銅色の物があります。東京オリンピックの1,000円銀貨は銀でできていて、見た目はメダルのようにも見えますよね。
例えばこんな場面がありがちです。『銀色で大きいから銀メダルだろう』と思ったら、額面の入った記念硬貨だった、ということも。
色や大きさより、額面と表記を先に見ておきましょう。
- 「〇〇円」の額面が入っているか
- ケースに「記念貨幣」「記念メダル」のどちらとあるか
- 名前が「〇〇発行記念メダル」になっていないか
- 金・銀の刻印があるか
- 箱や保証書に発行元が書いてあるか
記念硬貨は今も使える?記念メダルは?
記念硬貨って、本当に買い物に使えるんですか?
法律上は、額面の金額のお金として使えます。ただ、記念メダルの方はお金ではないので、どこでも使えないんです。
記念硬貨は、額面の金額で使えるお金です。高く買った記念硬貨でも、使う時は額面の金額になります。
造幣局は、貨幣セットの中の貨幣も「記念貨幣を含む」すべて貨幣として使えると説明しています。
その上で、「プレミアム貨幣等は、購入価格でのご使用はできません。貨幣に標記されている額面価格での使用となります」とも書いています。
法律でも、貨幣は「額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する」とされています。一度にたくさんの硬貨を使う場面には、こうした決まりもあるんです。
| 物 | お金として使えるか | 使える金額 |
|---|---|---|
| 記念硬貨(100円・500円・1,000円など) | 使える | 額面の金額 |
| プレミアム貨幣(高く販売された記念硬貨) | 使える | 額面の金額(購入価格ではない) |
| 記念メダル | 使えない | お金ではない |
記念メダルを硬貨と思い込んで使おうとすると、お店の人を困らせてしまうこともあります。使う前に、額面が入っているかを確かめておきましょう。
売る時の違い:記念メダルは素材、記念硬貨は額面も土台に
記念メダルは、含まれる金・銀の量が値段の土台になります。記念硬貨は額面の金額で使えるので、額面より安く手放す前に考えてみる価値があります。
記念メダルには額面が無いので、値段の土台は素材です。例えば金貨買取本舗の公式サイトの説明では、東京オリンピック記念メダルの金メダルは「K18・重さ7.2g」とされています。
その重さで、田中貴金属工業が2026年10月20日17時に公表した金の店頭買取価格22,773円/g(税込)を使って計算すると、金の量だけで約122,974円の目安です。記事執筆日時点の地金の値段からの計算で、メダルの買取価格そのものではありません。
同じ金貨買取本舗の品目ページには、2026年10月21日に「1964年東京オリンピック記念金メダル 買取価格 ¥113,200」と表示されていました。素材の目安より少し低い水準で、記念メダルでも金の量が値段の土台になっていることが分かります。
地金だけで見る店は記念硬貨を受け付けないことも
田中貴金属のRE:TANAKAは、買い取れない物に「円表記のある法定通貨」を挙げています。地金として見る店では、記念硬貨は対象外になることがあるんです。
一方、大黒屋のコイン価格表には、札幌オリンピックやEXPO’70の記念メダルの3枚セットが並び、「貨幣ではありません」と注記されています。硬貨とメダルを分けて扱っている店もあります。
| 店のタイプ | 記念メダル | 記念硬貨 |
|---|---|---|
| 地金として見る店(RE:TANAKAなど) | 金・銀のメダルは対象(収集価値は見ない) | 円表記のある法定通貨は買い取らない |
| 記念コイン・メダルを扱う店(おたからや・買取大吉・金貨買取本舗など) | 素材と記念品としての評価 | 記念硬貨のページを用意している店がある |
10万円金貨と金の記念メダルはどう違う?
御在位60年の10万円金貨は、金でできていても額面10万円の記念硬貨です。金の記念メダルとは違い、法律上のお金として扱われます。
記念硬貨の金貨は、記念メダルとは売り方の考え方も変わります。金貨は額面と収集品としての評価、金のメダルは金の量が土台になるので、同じ「金色の記念品」でも分けて相談しておきましょう。
記念硬貨と記念メダルを一緒の袋に入れて、地金として見る店に持ち込んでしまうことがあります。硬貨だけ受け付けてもらえず、二度手間になりがちです。
店で伝えておきたいひと言
記念硬貨と記念メダルが混ざっている時は、査定の前にこう伝えておくと話が早く進みます。
「額面があるものとないものが混ざっています。硬貨とメダルを分けて、それぞれの値段の理由を教えていただけますか」
記念メダルの方は、金・銀の重さで見たのか、記念品として見たのかを聞いておきましょう。家で出した素材の目安と比べれば、提示額に納得しやすくなります。
PR|金・銀・記念メダルの買取
記念メダルの査定額を確かめる
純金・18金・純銀の記念メダルは、金や銀の量をもとに査定してもらえます。店頭のほか出張査定やLINE査定も選べるので、当日の金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。
古銭や金貨と一緒に記念メダルを査定に出せる?
記念コイン・メダルを扱う買取店なら、記念硬貨や古銭、金貨と記念メダルを一緒に見てもらえることが多いです。まとめて出すと、仕分けの手間も省けます。
遺品整理では、記念メダルと記念硬貨、古いお金がひとつの箱から出てくることがよくありますよね。『一つずつ別の店に持っていくのは大変』と感じる方も多いはずです。
例えば買取大吉は「記念コイン・メダル」をまとめて扱うページを設けていて、記念硬貨・メダルの買取をひとつの窓口で受けています。おたからやも、金のメダルの参考価格を「金貨・記念コイン」の一覧に載せています。
金貨買取本舗は「記念メダルの買取一覧」のページを持つ金貨・コインの専門店で、金貨と記念メダルの買取を同じ店で扱っています。古銭と記念メダルの買取を一緒に頼めるかは、店ごとに問い合わせておくと安心です。
| 一緒に出したい物 | 相談しやすい店の例 |
|---|---|
| 記念硬貨と記念メダル | 記念コイン・メダルのページがある店 |
| 金貨と記念メダル | 金貨・コインの専門店、金貨のページがある買取店 |
| 古銭と記念メダル | 古銭・コインも扱う買取店(事前に問い合わせ) |
まとめて出す時のコツは記念メダル・記念コインをまとめて売るで紹介しています。
店頭では、こう伝えるとスムーズです。「記念硬貨と記念メダルが混ざっています。分けて見ていただけますか」
記念メダルと記念硬貨でよくある相談
硬貨とメダルの取り違えは、Yahoo!知恵袋でもよく話題になっています。寄せられた相談を3つ見てみましょう。
メダルとコインは何が違うの?
メダルとコインの違いがよく分からない、という相談がありました。どちらも丸い金属なので、迷うのは当然ですよね。
この記事でお伝えしたとおり、額面があって法律上のお金として使えるのがコイン(硬貨)、額面が無いのがメダルです。手元の物に「〇〇円」と入っているか、まず見てみてください。
英語のコインという言葉は、硬貨だけでなくメダルを指して使われることもあります。お店の案内でも「記念コイン・メダル」とひとまとめにしていることがあるので、言葉だけで判断しないのがコツです。
500円玉として使おうとしたら「メダルでは?」と言われた
記念の500円を使おうとしたら、お店の人にメダルではないかと言われた、という相談もありました。
青函トンネルや瀬戸大橋の開通の時には、500円白銅貨の記念硬貨が出ています。一方で、造幣局は記念貨幣が出るたびに発行記念メダルも作ってきました。
ケースや箱に「発行記念メダル」と書かれていれば、それは硬貨ではなくメダルです。額面の「500円」の文字が本体に入っているかも確かめてみましょう。
記念硬貨はコンビニで使える?
記念硬貨をコンビニで使えるか、という相談もありました。法律上は額面の金額で使えるお金です。
ただ、記念硬貨はふだんの硬貨と見た目が違うので、受け取る側が戸惑うこともあります。使うか売るかは、収集品としての評価を店で聞いてから決めても遅くありません。
家族の思い出の記念硬貨なら、使わずに残しておくのも一つの選択です。額面の価値は残したまま、記念として手元に置いておけます。

よくある質問
記念メダルと記念硬貨の一番の違いは何ですか?
記念硬貨は法律で決まった通貨で、額面の金額で使えます。記念メダルは額面が無く、お金ではありません。造幣局も自社の記念メダルに「この製品は貨幣ではありません」と書いています。
記念メダルはお金として使えますか?
使えません。記念メダルは通貨ではないので、売る場合は素材や記念品としての評価で値段が決まります。
記念硬貨と記念メダルは同じ店で売れますか?
記念コイン・メダルを扱う買取店なら、一緒に見てもらえることが多いです。地金として見る店では、円表記のある法定通貨を買い取らないところもあります。
記念硬貨を額面より高く買い取ってもらえることはありますか?
収集品として見てくれる店では、額面とは別に評価されることもあります。記念硬貨は額面の金額で使えるので、提示額と額面を比べてから決めると後悔しにくくなります。
「記念貨幣発行記念メダル」は硬貨ですか?
いいえ、メダルです。記念硬貨が出たことを記念して造幣局が作ったメダルで、額面は無く、お金としては使えません。
まとめ
- 記念硬貨は額面がある法律上のお金、記念メダルは額面が無いお金ではない物
- 東京オリンピック・EXPO’70・御在位記念などは、同じ行事に両方がある
- 「記念貨幣発行記念メダル」は名前に貨幣と入っていてもメダル
- 記念メダルは素材が値段の土台、記念硬貨は額面の金額で使える
- 記念コイン・メダルを扱う店なら、古銭・金貨と一緒に査定に出しやすい
記念メダルを売ると決めたら、記念メダルの買取ガイドで店選びと手順を確かめておくと安心です。







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