当サイトの記事は、造幣局・財務省・国税庁など公的機関の情報、日本ジュエリー協会の表示規定、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金・銀の価格や買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。
純金の記念メダルがたくさんあるなら、いっそ溶かして延べ棒にした方がすっきりするのでは。そう考える方もいるはずです。
父が集めていた純金のメダルが何十枚もあります。溶かして一つの塊にした方が、売る時に楽じゃないですか?
気持ちは分かります。でも実は、記念メダルは溶かさずにそのまま売る方が、手間も値段も有利なことが多いんですよ。
結論から言うと、記念メダルを溶かすのはおすすめしません。刻印が消えると純度の証明がなくなり、単価が下がったり、買い取ってもらえる店が減ったりするからです。
この記事を読めば、溶かすと何を失うのか、メダルのまま売るにはどう準備すればいいかが分かります。
記念メダルを自分で溶かしてもいい?
金や銀を溶かすには、とても高い温度と専用の道具が要ります。家庭でやるのは危ないうえに、うまく固めても純度を証明できる物にはなりません。
『ガスバーナーがあればできそう』と思うかもしれません。ただ、金属を溶かす作業は、やけどや火事のおそれがある作業です。
それに、もし溶かせても、できた塊が何%の金なのかを示す刻印はどこにもありません。店ではあらためて純度を調べることになり、かえって手間が増えるんです。
メダルの持ち主がご家族なら、溶かすと記念品としての形も残りません。売るか残すかを決める前に、一度そのままの姿で家族と相談してみるのもいいですね。
溶かすと、記念メダルの値段はどうなる?
金は金なんだから、溶かしても値段は同じですよね?
そこが落とし穴なんです。店によっては、刻印のある形のままの方が高い単価で買い取ると決めているんですよ。
分かりやすいのが、田中貴金属のRE:TANAKAの決まりです。造幣局検定マークまたはホシエスマークがあり、「純金」「K24」「1000」「999」の刻印がある円形のメダルは「K24特定品」として、通常のK24より高い単価で買い取っています。
2026年10月21日9時30分発表のリサイクル価格(鑑定料・手数料込み・税込)では、次のとおりでした。
| RE:TANAKAの区分 | 1gあたり | 当てはまる物の例 |
|---|---|---|
| K24特定品 | 21,411円 | 造幣局検定マークと純金の刻印がある円形のメダル(付属物がないこと) |
| K24 | 20,953円 | 刻印はあるが特定品の条件に当てはまらない純金の品 |
1gあたり458円の差です。メダルの形のまま刻印が残っているからこそ、上の単価で見てもらえるわけですね。
溶かして形と刻印がなくなれば、この条件からは外れます。さらにRE:TANAKAは「品位が特定しづらいもの」として「粉末状、粒状」などを買い取れない物に挙げています。
RE:TANAKAとコメ兵は、銀製品の買取を「メダル・小判・大判・盃」のうち、銀の含有を表す刻印か品位刻印がある物で、1件10g以上に限っています。溶かして刻印がなくなると、この条件に当てはまらなくなります。
純金のメダルの値段の出し方は純金メダルの買取、銀のメダルは純銀メダル・銀メダルの買取で詳しく書いています。
溶かさなくても、金や銀の量で値段は出る
『塊にしないと、金の値段で見てもらえないのでは』と心配な方もいますよね。実は、記念メダルのままでも、貴金属の買取店では中の金や銀の量で評価されるのが基本なんです。
例えば純金で30gのメダルなら、2026年10月20日17時に田中貴金属工業が公表した金の店頭買取価格22,773円/g(税込)で計算して、約683,190円が素材としての目安です。
純銀(SV1000)で50gのメダルなら、銀の店頭買取価格304.15円/gで約15,207円になります。どちらも記事執筆日時点の参考値で、地金の価格をもとにした数字です。メダルの買取価格そのものではありません。
| メダルの素材と重さ | 素材としての目安 | 溶かした場合 |
|---|---|---|
| 純金・30g(刻印あり) | 約683,190円 | 刻印が消え、純度をあらためて調べることになる |
| 純銀・50g(刻印あり) | 約15,207円 | 刻印が消え、売れる店が限られる |
| 銅・メッキのメダル | 目安は出せない | 溶かしても貴金属の値段はつかない |
それに加えて、収集品としての評価もする店があります。おたからやは、EXPO記念メダルの査定で「素材そのものの価値だけでなく」「コレクターズアイテムとしての価値」も加味すると書いています。
溶かせば、この上乗せの可能性はなくなります。メダルのままなら、両方の見方で査定してもらえるんです。
24KGPなどの金メッキは、表面だけが金の色をしたメダルです。溶かしても、中の金属の値段にしかなりません。刻印に「GP」がないか、先に確かめておきましょう。
メダルのまま売る時の準備
- 刻印(純金・K24・SV1000・ホールマークなど)を見てメモする
- ケースから出せる物は、メダルだけの重さを量る
- 今日の金・銀の公表価格で、素材としての目安を出しておく
- ケース・箱・説明書もいっしょにそろえる
- 2店以上で提示額を聞いて比べる
- 刻印に「GP」や「メッキ」の文字がないか
- 造幣局のホールマーク(日の丸とひし形の印)があるか
- 家族の中に、記念に残したい人がいないか
- ケースや箱、説明書がそろっているか
- 素材としての目安を、今日の価格で出したか
造幣局のホールマークは、日の丸とひし形の中に999・925などの数字が入った印です。古い品では「1000」と表示されている物もあり、今の「999」と同じ品位を表しています。
枚数が多い時は、店で「全部で何枚、刻印はこうなっています」と先に伝えるとスムーズです。内訳を1枚ずつ出してもらうと、比べやすくなります。
高く売るためにできる準備は記念メダルを高く売る方法、売る店の選び方から手順までは記念メダルの買取ガイドにまとめています。
溶かさずにそのまま見てもらうと決めたら、まずは査定で今日の提示額を聞いてみましょう。査定だけで持ち帰ってもかまいません。
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記念メダルの査定額を確かめる
純金・18金・純銀の記念メダルは、金や銀の量をもとに査定してもらえます。店頭のほか出張査定やLINE査定も選べるので、当日の金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。

溶かしたいと考えた時によくある相談
Yahoo!知恵袋などに寄せられている、記念メダルを溶かすことについての相談を2つ取り上げます。
父が集めた純金メダル93枚を延べ棒にしたい
亡くなった父が、1枚30〜36gほどの純金メダルを93枚集めていた。溶かして延べ棒にしたい、という相談です。
これだけの枚数だと、一つにまとめたくなる気持ちは自然です。ただ、溶かすと1枚ずつの刻印がなくなり、純度をあらためて調べることになります。
純金のメダルなら、溶かさなくても金の量で評価されます。例えば1枚30gなら約683,190円が素材の目安です。
まずは数枚を持っていき、1枚あたりの提示額を聞いてみてください。造幣局のマークがあるかどうかも、メモしておくと役に立ちます。
相続した物の場合は、売る前の進め方を相続した記念メダルの扱いで確かめておくと安心です。
SILVER1000の訪米記念メダルを溶かして別の物にしたい
SILVER1000の刻印がある天皇皇后両陛下の御訪米記念メダルを手に入れた。溶かしてほかの用途に使ってもいいか、という相談です。
銀のアクセサリー作りなどに使いたい気持ちも分かります。ただ、家庭での作業は危なく、溶かしたあとの銀は刻印がないため、売る時の選択肢が減ります。
純銀で例えば50gなら、素材の目安は約15,207円です。銀としての値段で売りたいなら、刻印が残ったメダルのまま持ち込む方が話が早いですよ。

よくある質問
記念メダルを溶かして売った方が高くなりますか?
高くなるとは言えません。刻印が消えると純度の証明がなくなり、RE:TANAKAのK24特定品のような、形のままの方が高い単価の区分からも外れます。
買取店でメダルを溶かしてくれますか?
買取店は、メダルのまま重さと純度を確かめて買い取るのが基本です。溶かして見てもらう必要はありません。
銅のメダルを溶かせば売れますか?
銅や丹銅には田中貴金属の公表価格がなく、溶かしても貴金属としての値段はつきにくいです。扱いは店に問い合わせてみてください。
まとめ
- 記念メダルを家庭で溶かすのは危なく、純度も証明できなくなる
- RE:TANAKAは刻印のある円形の純金メダルをK24特定品として高い単価で扱う
- 銀は刻印と10g以上が条件の店があり、溶かすと売り先が減る
- 溶かさなくても、メダルのまま金・銀の量で評価される
- 刻印と重さをメモして、2店以上で提示額を比べる







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